箱根駅伝の“花の2区”は、エース区間であり各校の最強ランナーが集う最重要区間です。
東京農業大学の前田和摩（まえだ・かずま）選手は、本人も「2区なら区間新を狙える」と語るほど、この区間への強い意欲を持っています。
では実際に 区間新の可能性はどれほどあるのか？
前田選手の走りの特徴・過去の成績・戦術面から徹底的に考察します。
📘前田和摩選手プロフィール
| 🏷️ 項目 | 内容 |
|---|---|
| 🎂 生年月日（満年齢） | 2005年1月16日(20歳) |
| 📏 身長 | 177cm |
| ⚖️ 体重 | 55kg |
| 🩸 血液型 | A型 |
| 🗾 出身地 | 兵庫県西宮市 |
| 🏫 出身高校 | 報徳学園高等学校 |
| 🎓 出身大学 | 東京農業大学 |
| 🏃♂️ 種目 | 長距離走 |
✅前田和摩選手の強み①：粘り強さと後半の押し切り力
前田和摩選手は自分でも「圧倒的なスピードはない」と語っています。
しかしその代わりに、勝負所で粘り強く押し切る力が非常に強いタイプです。
主な特徴は次の通り：
- 失速しにくいフォーム
- 長い区間でも一定ペースを維持できる
- ラスト2〜3kmでの粘りが強い
- 追う展開に強く、競り合っても崩れない
2区の後半は上り坂の“権太坂”や細かいアップダウンが続きますが、
前田和摩選手のスタイルはこの地形と非常に相性が良いといえます。
✅前田和摩選手の強み②：登りに強い
本人が明言するように、上り坂に苦手意識がないどころかむしろ得意。
箱根2区は“難所”と言われますが、
- 登りでバテない
- フォームが崩れにくい
- 体幹が強く坂でペースを落としすぎない
この性質は、大きなアドバンテージになります。
区間新を狙う場合、権太坂をどれだけタイムロスせずに越えられるかが鍵になるため、前田和摩選手の武器は明確にプラスです。
✅前田和摩選手の強み③：28分03秒（日本人最高記録）を持つロングスパート力
前田和摩選手は大学1年時に
全日本大学駅伝関東予選 10,000m：28分03秒51（日本人トップ）
という驚異的な記録を叩き出しています。
これは、
✔️ U20歴代2位
✔️ 関東予選日本人最高記録
という二つの大記録でもあります。
10,000mの単独走で28分台前半を出せるということは、
「自分でリズムを作る能力が高い」という証拠。
箱根2区では、序盤の高速区間で突っ込みすぎず、
中盤〜後半のアップダウンで再加速できる選手が強いと言われますが、
前田和摩選手はこの“再加速力”を既に持っています。
📝 戦術面から見た「区間新の条件」
👑 比較：リチャード・エティーリ選手の区間記録
| 選手 | タイム | 備考 |
|---|---|---|
| リチャード・エティーリ | 1時間05分31秒 | 現行の2区区間記録保持者 |
エティーリ選手は長身を活かした大きなストライドで、まるで“地面を滑るような走り”。
この記録は今も破られておらず、2区の基準値とも言われています。
① 20kmを日本記録ペースで押し切れる体調
→ 直前の体調管理が最重要
② 天候（追い風・気温5〜10℃）
→ 気温が高いと区間新は厳しい
③ 東農大として“良い位置”で2区に入る
→ 前を追い続けられる展開が理想
④ 怪我を完全に治して臨む
→ 1年目のように直前の故障があると難しくなる
🌱 総合評価：前田和摩は「区間新の可能性が十分にある選手」
結論として、
前田和摩選手は “2区の区間新を現実的に狙える選手” です。
理由まとめ：
- 後半の粘りが強い
- 登りに強い希少タイプ
- 長距離スピードが28分03秒と飛び抜けている
- 本人のメンタルも“区間新”を完全に意識している
- 戦略的にも2区の走り方と相性が良い
特に後半の坂に強いタイプは、歴代区間新保持者の共通点でもあります。
今後さらに成長すれば、
「2区＝前田和摩」という時代が来ても不思議ではありません。
📋まとめ
- 前田和摩選手は2区区間新を狙える能力をもつ
- スピードより“粘り・登り・安定感”が強み
- 10,000m 28分03秒のスピードも十分
- チーム状況・天候次第で現実的に区間新が視野に入る
エティーリ選手の記録は非常に高い壁ですが、
前田和摩選手が持つ スピード×粘り の組み合わせは、2区で存在感を放つ大きな武器。
将来的に区間上位に食い込むだけでなく、
チームから「2区なら前田」と指名されるような信頼感を築く可能性も十分あります。
最後までご覧頂きありがとうございました。
